第三章 在留資格 | VISA申請・外国人雇用支援専門の行政書士河村事務所です。三重県鳥羽市を中心に国際結婚・永住帰化・特定技能・技能実習等の業務を展開

第三章 在留資格

在留カード

 在留カードとは、中長期(3ヶ月以上)在留する外国人に交付される身分証です。

在留カードには、氏名・生年月日・性別・国籍・地域・住居地・在留資格・在留期間・就労の可否等の情報が記載されています。

 記載事項に変更が生じた場合には、住居地の変更の場合、移転の日から14日以内に移転先の市区町村役場へ、住居地以外の変更の場合は、変更が生じた日から14日以内に出入国在留管理局へ変更の届出が義務付けています。

   

※在留カード見本:法務省ウェブサイトより

 

 

在留資格とは

 

 在留資格とは、外国人が日本に在留するために必要な入管法上の資格です。

在留資格は、一般的にVISAと呼ばれる事もありますが、VISAとは本来「査証」を意味します。

 査証とは、その外国人の所持する旅券が有効なものであることを確認するとともに、入国及び在留が適当であるという推薦状としてのパスポートに貼付される書面または、スタンプの事ですが、本書では便宜上、在留資格のことをVISAと呼ぶことにします。

 

入 管法には現在29種類の在留資格が規定されており、身分系の在留資格と就労系の在留資格の大別する事ができます。

では、次にそれぞれの違いについて解説していきます。

※法務省パンフレットより(平成31年に就労が認められる在留資格として「特定技能:特定技能の対象となる14業種で働く者」が追加されました。)

 

身分系の在留資格

 

 身分系の在留資格とは、日本人の配偶者、永住者等、その外国人の身分関係に基づいた在留資格です。身分系の在留資格には就労に関する制限がなく、風俗営業等を含むあらゆる業種で就労することができます。

 そのため、偽装結婚等で日本人の配偶者等の在留資格を取得するといった不正行為も多いのも現状です。身分系の在留資格の外国人を雇用する場合には、在留資格取得の前提となっている身分関係が、真実のものであるか等を慎重に検討し、不正行為に関与しないように注意しましょう。

 

就労系の在留資格

 

 就労系の在留資格とは、経営管理、技術・人文知識・国際業務、技能等その外国人の就労関係に基づいた在留資格です。身分系の在留資格と異なり、就労系の在留資格には、就労に関する制限があり、許可された範囲を超えて就労することはできません。

 現在、日本で就労する外国人労働者の多くが「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得して就労していますので、以後はこの「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を「就労VISA」と呼ぶこととし、その取得手続きや注意点などについてもう少し詳しく解説していきます。

※外国人の入国・在留管理制度のフローチャート:出入国在留管理庁ウェブサイトより

 

 

在留期間

 

 外国人はいずれかの在留資格を取得して日本に在留する事ができますが、その期間は一部の在留資格を除いて無制限ではなく、在留資格ごとに若干の違いはありますが、3ヶ月、6ヶ月、1年、3年、5年といった具合に在留期間が設けられています。在留期間の満了後も在留を希望する場合は、在留期間の更新手続きをし、許可を得る必要がありますので、手続き忘れ等がないように注意しましょう。

 新規で在留資格を取得した場合は、1年間の在留期間が認められる事が多くなっています、更新手続きは在留期間満了のおおむね3ヶ月前から受け付けられますので、1年間の在留期間は思った以上に早く感じることでしょう。新規で在留資格を取得した際は次回の更新手続きまで見据えた申請スケジュールの検討が必要です。

 

企業規模

 

 外国人を雇用できる企業に、企業規模に関する規制はありません。例え個人事業主であっても就労VISAの許可要件を満たせば外国人を雇用することは可能です。

 ただし、 企業の規模により就労VISAの申請時の必要書類が異なりますので、申請前にしっかり確認するようにしましょう。

 

※企業規模ごとの必要書類例

 

法務省ウェブサイトより  

 

 

 

 

在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは

 

 技術・人文知識・国際業務は、それぞれ別分野について規定された業務区分ですが、実際の業務内容としてはこれらを完全に区分する事は困難なため、一つの業務区分とされています。しかし、審査上はあくまでそれぞれの分野についての要件が審査されますので注意しましょう。

 次に技術・人文知識・国際業務それぞれの要件と具体例を確認していきましょう。

 

 技術とは、「理学,工学その他の自然科学の分野(いわゆる理科系の分野)に属する技術もしくは知識を必要とする業務」と定めています。具体的には、ITエンジニアや技術者(機械や土木建築の設計者)等の業務が該当します。

 

 人文知識とは、「法律学,経済学,社会学その他の人文科学の分野(いわゆる文化系の分野)に属する技術もしくは知識を必要とする業務」と定めています。具体的には、会計業務、マーケティング業務、経営コンサルティング業務等が該当します。

 

 国際業務とは、外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務と定めています。具体的には、通訳・翻訳者、デザイナー、クリエーター、語学学校の先生、貿易業務、広報、宣伝業務、商品開発業務などが該当します。

 

✓これらにはそれぞれ、学歴や実務経験等の要件がありますので、採用予定者の業務内容がどの分野に該当するのか、また、必要な学歴や実務経験等の要件を満たしているかを慎重に検討する必要があります。

 

在留資格認定証明書

 

 海外にいる外国人を、日本に呼び寄せる場合には「在留資格認定証明書交付申請」が必要です。

 基本的には採用予定の企業の担当者等が日本での手続きを行い、交付された在留資格認定証明書を海外にいる外国人に送り、来日してもらうことになります。

 具体的には在留資格認定証明書を受け取った外国人が、現地の日本大使館に出向き査証の申請を行いますが、在留資格認定証明書があることで、在留資格に関する審査は既に終了しているため、査証の審査のみで迅速に査証が交付されます。

 在留資格認定証明書の交付を受けずに来日する事は不可能ではありませんが、何らかの理由で上陸を拒否された場合、空港等まで来て、日本に入国する事ができないといった事態になりますので、出来るだけ、事前に在留資格認定証明書の交付を受けることをおすすめします。

 

✓既に日本にいる外国人を雇用する場合には「就労資格証明書交付申請」または、「在留資格変更許可申請」を行う必要があります。それぞれについて、もう少し詳しく解説していきましょう。

 

就労資格証明書

 

 就労資格証明書とは、申請者である外国人が、就労する事の出来る仕事を法務大臣が証明するもので、外国人本人は自身が行うことができる仕事を証明でき、雇用主側は、その外国人が自社で雇用できるかどうかを確認することができる利点があります。

 就労資格証明書は必ずしも交付を受ける必要はありませんので、雇用主は、外国人がこの証明書を提出できない事を理由として不採用などの不利益な扱いをしてはならないと定められています。

 

在留資格変更許可申請

 

 一方、在留資格変更許可申請は、文字通り現在の在留資格から、別の在留資格に変更する手続きで、留学生が新卒採用で就労VISAに変更する場合や、別の職種に転職する際に必要な手続きになります。

 

 在留資格を変更する際には、いくつかの注意点がありますが特に次の2点はしっかり押さえておきたいポイントになります。

 

①業務内容

 

 新たに就労する業務内容が就労VISAの要件を満たす必要があります。また、申請時に記載した業務内容と実際の業務内容に齟齬がある場合、虚偽申請を疑われ罰則を受ける場合もありますので、くれぐれも注意してください。

 

②給与水準

 

 給与水準については、同種の業務を行う日本人労働者と同等以上の金額である事が求められます。外国人である事を理由として賃金額を低く設定する事は認められません。不当な低賃金は労働法令違反であるだけでなく、不満をもった外国人の失踪といった別の問題も生じさせる可能性がありますので、くれぐれも注意してください。

 

入管手続きの注意点

 

 いずれの手続きも、就労VISAの申請は入管法によって定められた外国人特有の手続きになりますが、手続きを怠ったり、不正な方法を用いる、又は、虚偽の申請をして就労VISAを取得したような場合には厳しい罰則が設けられています。特に業務内容については、単純労働をさせる目的であるにも関わらず、技能職であるかのような虚偽の申請を行い、就労VISAを不正に取得する者も多く、特に慎重に審査されますので、注意が必要です。

 

✓入管当局は、こうした虚偽の申請を特に嫌います、逆に申請に不利な事実でも正直に申告すれば、救済される可能性もありますので、くれぐれも虚偽のないように、誠意をもって正直に手続きを行いましょう。

 

 また、賃金や労働時間、休日等の待遇面で外国人である事を理由とした、いかなる不当な条件を課す事も、労働基準法をはじめ労働関係諸法令に違反することになります。

 2019年の入管法改正により、入国管理局が出入国在留管理庁に組織改編され、従来の出入国の管理に加え、在留の管理にも直接取締を行える事となりました。

 在留の管理とは、すなわち就労状況の管理とも言えますので、これまで労働基準監督署などが取り締まりを行っていた労働関係諸法令違反に対しても、入管当局が直接取り締まりを行い、入管法違反同様に厳しい罰則が適用される事になりますので、くれぐれもこの様な不当な労働条件を課す事のないようにしましょう。
※在留資格変更許可申請の必要書類:法務省ウェブサイトより

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