『永住と帰化ってどう違うの?』
Q:永住の申請をするか、帰化の申請をするか迷っています。それぞれの違いを教えてください。
- 永住と帰化についてそれぞれの違いや手続きに精通した申請取次行政書士が詳しく解説します。
- 永住と帰化の違いを知りたい方、永住と帰化どちらの申請がいいか迷っている方向けの記事になります。
- 永住と帰化の違いが理解でき、自分がどちらの方が向いているのか判断する材料が得られます。
永住と帰化の違い
根拠法の違い
まずは永住と帰化の根拠法の違いを見ていきましょう。永住許可申請は入管法(出入国管理及び難民認定法)により規定された手続きとなります。一方で、帰化許可申請については国籍法により規定された手続きという違いがあります。
申請先の違い
入管法による永住許可申請は地方出入国在留管理局が申請先となります。一方で、帰化許可申請は地方法務局が申請先となります。申請する役所が違いますので、間違えないように注意してください。
要件の違い
永住許可の要件の概要は次のようなものです。
- 素行が善良であること
- 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
- 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること等
帰化許可の要件の概要は次のようなものです。
- 引き続き5年以上本邦に在留していること
- 年齢が20歳以上であり、本国法によって行為能力を有していること
- 素行が善良であること
- 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
- 日本国籍取得に際し、元の国籍(本国籍)を失うことができること
- 思想要件
- 日本語要件等
永住と帰化の効力の違い
永住の効力
永住が許可されると次のような効力があります。
- 在留期間の期限がないこと
- 在留活動の制限がないこと
- 社会的信用が増し住宅ローンが組めること等
帰化の効力
帰化には次のような効力があります。
- 日本国籍を取得できること
- 選挙権を取得できること
- 公職に就くことができること等
永住が向いている方
本国の国籍のままでいたい方、就労の制限をなくしたい方、在留期限を気にしたくない方などは永住を。
帰化が向いている方
日本国籍を取得したい方、選挙権が欲しい方、公務員になりたい方などは帰化を。
それぞれ選択することをご検討ください。